2013年6月26日水曜日

Internship Day 30 お姉さんちの事情

こんばんワニ。


長かったような短かったような、インターン生活も明日で終わり。今日修了証明書もらっちゃったので明日の朝帰るのみ。今日学科に電話したらレポートの提出は7月8日とのこと。

私7月4日にもう行かなくちゃいけないんですけど(どことは言ってない)と伝えたら、じゃぁ今週金曜に来てくれとのこと。もうレポートはここで作成済みなのでプリントして出すだけ。

そのあと大学に行くことはもうない気がする。


さて。

今日が実質最終日だったわけです。

Producer Companyに関する資料作成は自分のやる部分は土曜に終わらせていて、あとひとりがファイル更新するのを待ってたのですが、今日になってパワポが事務所のパソコンにインストールされてないだの自分のUSBドライブが使えないなどうだうだ言っているので、もういいから…とパワポだけ私が作り、即提出。

1ヶ月のまとめのレポートも今日提出しました。

ってことでプリンタと部屋といったりきたりしているうちに、ある女性スタッフがKに話しかけました。

「明日帰るのね?」

私はパソコンで作業したかったのでその場を離れましたが、スタッフがKに何か聞いているのはきこえました。

そのあとKが私のところにやってきて、

「ふりかえりの会をやりなさいって言われたの」

と。何でも、「あなたたちは私たちスタッフと話すこともあまりなくて名前だって知らないくらいだったわよ。去年の子たちは最終日にティーをスタッフにもてなしてふりかえりの会をやってたわよ」と、明らかに、生徒たちが自主的にやりそうなことをやれと言っているわけです。つまるところ、感謝の気持ちを表するためにおやつを買ってこいと(いう風に私には聞こえた)。

あの~。。。

第一、去年うちの大学の生徒はここに来てない(Arepalayamにずっといた)はずなんですけど。それに、あちこちの事業地を回って担当のスタッフにはお世話になったけれど、事務所のスタッフとは全然話をしてないし、お礼って言われても2~3人くらいしかお世話になった気がしない。

でもまぁ、そんなこと言われて何も準備しないのも気分が悪いし、一応来年もここに生徒が来るかもしれないので悪い前例は作るべきじゃない。ということで重い腰をあげておやつを買いに行くことにしました。本来はティーとおやつを準備するべきなのだろうけど、もともと事務所で午後にティーは用意するし、ソフトドリンクとおやつということにしました。


ってことでGobichettipalayamまで行って買い物。ささっとランチを食べ(最近はめんどくさくて朝とかもビスケットだけで済ませちゃうので、ランチも食べる機会があれば食べてます苦笑)、揚げ物系スナックを15人分ご購入。わざわざ15の子袋に分けてもらったせいか、かなりぼったくられた気がする。

そのあと、紙皿と紙コップを求めてうろうろ。文房具やっていうか紙製品の店でやっと皿を発見。コップはなし。

バスに乗ってオフィスの近くまで戻る。このバス停留所にある小さなお店にはここ2週間ぐらい通いづめでした。夕方ご飯を買いに行くときにここに立ち寄って、おやつをよく買ってたから。今日はここでソフトドリンクを買って帰るつもりだったけど、お店を切り盛りしているお姉さん(と言っても40代後半か50代かなって感じだけど)がいなくて、シャッターも閉まっている。

同様に待っているおっさんが、今家に帰ったけど5分で戻るよと。

5分待てってのは10分だよねと言って待ってみる。待つ。待つ。こなーい。

私たちの買い物であれば待っていてもよいけれど、今日はスタッフさんたちのティータイムにあわせておやつを出したかったので、ちとあせる。15時半回ってたから。

しばらく待って、Kが「おうちに行って聞こう」と言う。

てっきりお店の裏がおうちなのかと思ってたけど、Kがずんずんと別のの家に向かっている。あぁおうちの場所知ってるのかなと思ったら、その家の人にお店のお姉さんの家はあっちだよと教えてもらう。「お姉さん!」とその人が呼ぶのに答えて、「おいで!」と聞きなれた声が。

おうちに行ってみると、お姉さんがCurd rice(ヨーグルトライス)のようなものを手で丸めて、誰かに食べさせているところでした。

私たちは入り口にすぐ外に立っていて、私たちに背を向けて椅子に座っているその人の顔を見ることはできなかったけど、白髪がまじったその人はかなり高齢に見えました。服を着ていなくて、古いシャツのようなもので体の一部をわずかにおおっているだけ。

お姉さんがご飯を食べさせている間に、「あぁ、あぁ」と声をあげています。

私はてっきり、お姉さんはお父さんの介護をしているのかなと思いました。

実はその人はお姉さんの姉にあたる人なのだそうです。

財産争いで夫が親戚に殺されてしまったというその人は、この事件のせいなのか20年前に生活に支障をきたすようになって、知能障がいの症状が出るようになってしまったそう。痴呆のことなのかもしれません。それ以来お姉さんはずっとこうやって面倒を見ているのだとか。

ご飯が終わって、ご飯つぶがたくさんついた顔を洗ってあげて、そのままシャツをどかして全身水あび。きれいにしたあと、お姉さんはその人をひょいと持ち上げて、ベッドに運びました。お姉さんはきちんと食べさせてあげているようだけど、かなりやせ細っているようでした。姉妹だとは思えないくらい。

座っていた椅子には穴があけてあって、もしかしたらおトイレの類はここでそのまましてもらっているのだろうと思いました(下におけとか置いてね)。

こんな介護の作業をてきぱきとこなし、家族の大変な状況を話し、でも悲しそうな顔をひとつも見せないお姉さん。他にもまだ家族の問題があるそうです。そして家を出てまたお店を開ける。何事もなかったかのようにソフトドリンクの値段をささっと言っている。

インドの高齢者や介護についての話を聞いたようなこともあり、インドでも高齢者のケアは大きな問題となりつつあると意識し始めていた私。そんな中で、政府にも施設にも頼らず、自分のお店を持ちながら20年介護をしているお姉さん。

NGOもすごいけど、個人でがんばっているお姉さんもすごい。よね

インターンシップの最後に毎日のように会っていたお姉さんちの事情を知って、なんだか気まずいような、不思議な気持ちになりました。


で、そのあと帰っておやつを配布しました。あからさまに残して帰る人もいたけど、ニコニコうれしそうに食べている人ばかりでした。特に例の女性スタッフはね。「もう買ってきたの」と
わざとらしそうでした。



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